にしの備忘録

21歳が綴る備忘録。

土佐市消防本部 救助工作車

土佐市消防本部 救助工作車

 

 今回紹介するのは土佐市消防本部 救助工作車。

 

 

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 ベース車:日野レンジャー

 艤装:モリタ

 種別:救助工作車Ⅱ型

 

 日野レンジャーをベースにモリタが艤装。マイナーチェンジを行ったレンジャーだが、フロントマスクもだいぶ見慣れてきた。

 高知県初のバス型救助工作車となった。今回、バス型が採用されたのには二つの大きな理由がある。一つ目は緊援隊関係だ。緊援隊に車両登録を行い、有事の際は全国へ展開をすることを想定し隊員へのストレスや負担を軽減する目的がある。二つ目は地理関係。管内には愛媛から高知へ流れる一級河川仁淀川があり、仁淀川で発生する水難救助事案時に車内で各装備を着装することを想定している。

 

 

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 救助工作車のパイオニア、帝国繊維と比較すると大型のウインチ。個人的にはモリタ特有とも感じる。フロントウインチは大橋機産製を採用。

 グリル、バンパー横には補助赤色灯を配置し視認性の向上を図っている。また、バンパー横補助赤色灯上の扉には輪留めが収納されている。

 

 

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 ボディラインに沿ったハイルーフにはクリアレンズの連発式赤色灯が取り付けられている。メッキグリルと樹脂製ミラーは相まって良いバランスになっている。

 

 

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 この車両は車内スペースを最大限確保するため、左にのみ昇降用折戸を設置している。資機材庫上部には作業灯と補助赤色灯が交互に配置されている。アオリは丸みを帯び、なめらかに下降している。

 シャッターデザインは宇佐しおかぜ公園に設置されているクジラのモニュメントを模したものだという。土佐市では捕鯨文化が残っており、街の象徴にもなっているようだ。日本有数のクジラ生息地である土佐湾では、ホエールウォッチングも盛んにおこなわれている。

 

 

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 左側資機材庫。カッター、スプレッダー、チェーンソーやエアマット等の交通救助系資機材が収納。シャッター内とスカートボックスは繋がっており、可動式ラックには各救助器具が備えられている。スプレッダーとカッターは取り回し重視のバッテリー駆動型。メーカーはドイツに本社を置くウェーバー製。予備バッテリーは三個あり、有線での使用も可能。

 

 

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 右側資機材庫。こちらには山岳救助系資機材を収納。予備ボンベや排煙機、カラビナ、ロープなども収納。

 水難救助系資機材は状況に応じ積載するとのことだった。

 

 

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 車両後部。小糸製オールLEDリアコンビネーションランプを採用。クリアレンズで目を引く。三連はしごは右側に設置し、左側にはボックスと照明装置を設置。また、後ろ引きウインチを装備せずにチルホールで対応する形をとっている。

 

 

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 キャビン内。昇降用扉は折戸式で、開閉に連動し下部からステップが自動的に展開する仕組みになっている。座席は足元スペースの確保のため横並び、跳ね上げ式を採用している。扉には注意喚起用に補助赤色灯が埋め込まれている。

 

 

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 キャビン内②。足元にも照明が設置されているのが見てとれる。小さなスペースも収納として活用しており、すっきりとした印象。奥、窓下のレールにはテーブルを取り付けることができ、作戦会議や供述調書の聞き取りも可能。そして一番手前のテーブル下のパネルは取り外すことができ、長距離移動時には隊員が脚をのばすこともできる。

 

 

 今回はこの辺で。

 

 車両の移動など対応してくださった隊員様、ありがとうございました。

 また、「ええ記事書いてください」との事でしたのでしっかりと書かせて頂きました😭

 

 四国車両紹介は当分続きます(笑)